代表コラム

【コラム】想像力をプラスして完成するエンタメは、学びにも通じる。

 

Bridging Cultures: Sayaka’s Insights & Stories
エデュケイティング代表・金井さやかのコラム

そこに「ない」のに、「見える」んです・・・

リーディングドラマステージ(朗読劇)
『喰いタン』を鑑賞してきました。

先日プロの声優さんによるワークショップを主催したタイミングでもあり、
「声で伝える」表現に、これまで以上に興味を持って見ました。

原作は寺沢大介(てらさわだいすけ)先生のマンガ。
(『ミスター味っ子』 『将太の寿司』でもよく知られた方です)

脚本は歳岡孝士(としおかたかし)さん。
今回は俳優として出演も!

主演を務めたのは野村宏伸さん。

「食いしん坊の探偵」で作家でもある、高野聖也役を、インパクトのある黄色いスーツで熱演です。

私はそれを、手を伸ばしたら届くほど(!)の距離で見せていただきました。

導入部分はコミックのエピソードで、そこでの登場人物も絡ませながらオリジナル脚本でのストーリーが展開しました。

朗読劇の面白さは、
観客の想像力で物語が完成すること。

事件や推理にも料理がかかわる作品ということで
豪華な料理が次々登場します。

でも、実際に料理が目の前に出てくるわけではありません。

(上記はAIで生成した朗読劇のイメージ画像です。実際には主役はネクタイをしていて、ご本人にとって思い出の一本だったそうです。詳細は後半で)

俳優さんたちは、台本を片手に持って演じます。
表情や身振りを入れたり、舞台上を歩いたりはしますが、小道具やセットはありません。

それでも見ているこちらは、その場の様子や食べ物が「見える」ようなのです。

(そして、お腹もすきます!?)

声、間、テンポ、空気感・・・
観客の頭の中に料理が立ち上がってくる感じです。

つまり、受け手の想像力も含めて作品ができあがっているのです。

そして今回強く感じたのは、
与える側がすべてを用意しなくてもいい、ということ。

受け取る側にも役割を持たせる。
余白を残す。
だからこそ、観客も主体的に関わって、体験が豊かになる。

これって今回に限った話ではないと思うのです。

私がお手伝いしている、英語落語にも通じるところがあります。
座布団1枚と扇子と手ぬぐいで、何でも表現してしまう。
お客さんの想像力が不可欠です。

さらにはエンタメだけではなく、
学びの場づくりやコミュニケーション、
ビジネスにも通じる考え方です。

英語指導なら、教材などに凝りすぎず、
生徒の体感や想像力をかきたてて、
印象に残し、学びの効果をあげられます。
(私がパントマイムをやっていたので、余計にそう思うのかも)

ほかの業種などでもきっと、ハードとソフトのバランスが大事で、
内装にお金をかける代わりに、良い人材を確保することに注力して、お客様の受け取る価値を上げる、といった工夫もできると思います。

さて、今回の舞台。

脚本の巧みさ。
俳優陣の表現力。
そして観客の想像力。

それだけで、世界はこんなに広がるのだなあ、と改めて感じました。

複数公演を2チームで担当するのですが、主演の野村さんは
シングルキャストとして、全公演に出演されました。

思い返せば、手に持った台本も、誰よりもボロボロでした。
ここに立つまでの「どう表現しようか」という葛藤や
稽古のご苦労もあったことと思います。

朗読劇でも、セリフは覚えたうえで、
その先の表現を意識されているのだと感じました。

千秋楽では、原作者の寺沢大介先生がサプライズ登場。

いろんな意味で、とても贅沢で「お得」な時間でした。

写真:

舞台直後に、皆さんと。

左端 私 金井さやかです。手に持っているスマートフォンに表示してあるのは今回の舞台の原作、マンガ『喰いタン』。

右端は企画・制作プロデューサー アレスさん。マジシャンで経営者でもある、ユニークな方です。2010年からの長いお付き合い。

右から2番目の方が
『喰いタン』作者の寺沢大介先生。
画業40周年とのこと おめでとうございます!

左から2番目、私の隣が 今回の主演 野村宏伸さん。
ネクタイは40年前にピーコさんからプレゼントされたDiorのもの、とのこと。

お二人それぞれが歩んできた「40年」がここで結実した、貴重な機会でした。

観劇でなくても、ご自分なりの刺激やつながりを。

仕事が忙しい、子どもがいる、親の介護がある・・・などなど、
余裕がない、時間が取れない理由は
人によっていろいろあります。

新しい学びのある体験や、
挑戦し続ける方々とのつながりを持てることは
大切にしたいと思うのです。

お互いに、良い縁をつなげていけますように。

(これを読んでくださっている、あなたとのご縁に感謝!)

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